実施日 | 山名 | 参加者 | 会員 | 障害者 | 4名 | 健常者 | 13名 |
平成25年7月13日~14日 | 薬師岳・観音岳 | 合計 18名 | 会員外 | 障害者 | 0名 | 健常者 | 1名 |
コースタイム: |
天気: 7/13 曇りのち雨 7/14 曇り |
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★7月13日 今回は、自然と親しむ子ども山登り教室の4回目、南アルプスの薬師岳だ。最終的には、時間がかなり余りそうだったので、観音岳まで足を伸ばしました。
今回は、小学6年生の同級生二人だけの参加となった。夜叉神峠入り口で自己紹介をして出発する。ジグザグの登山道を登って、展望の良い夜叉神峠に着く。白峰三山の山頂部は雲の中だったが、残雪のある高山は見ていると、気持ちが高ぶる。
峠で早い昼食を取り、杖立峠に向かって行く。結構急なところもあるが、R君はぐんぐん登っていく。それを追いかけるが、他の登山者はにっこりと笑っていた。
本来の杖立峠ではないが、道標の立っている杖立峠で休憩する。ちょうど風が吹き抜けて、ちょっと休むとすぐに寒くなる。下界の暑さが嘘のようだ。展望は良くないが、少し開けたところに出た。何も標識はないが、ここが杖立峠なのだろうか?
次は苺平を目指す。その前に、展望の開けたところに出る。白峰三山が見え、農鳥岳の左奥には荒川三山が見えていた。その左には、笊ヶ岳方面の山や櫛形山が見え、さらに左には、富士山がひときわ大きく佇んでいた。
苺平は樹林帯の中で展望はないが、ここは千頭星山方面への分岐点だ。R君もSちゃんも元気に登っている。ここからしばらく下っていくと、そのコルに南御室小屋があった。受付を済ませて中に入る。小屋に着いた頃、ぽつぽつ降り始めた雨は、しばらくすると土砂降りになった。少し速いペースだったが、ぬれずに済んで良かった。夜は、大阪から来たグループと一緒に小屋の外で歌を歌い、深い眠りについた。
★7月14日 予定の時間で行くと、帰りのタクシーが来るまでかなり待つことになりそうなので、観音岳まで往復することにする。朝食も5時に食べることができ、少し早めに出発することができた。
樹林帯を黙々と登っていく。木々の向こうに朝のオレンジ色に染まった空が見えている。R君に「山は良いな~」と言うと、R君も「そうだね~」と言い、本当に山が好きになったようだ。
がま岩に着くと、少し木に隙間ができて、白峰三山が見えるようになる。ただ、まだ雲をかぶっていた。というより、6時頃は雲がかかっていなかったようだが。足下にはキバナノコマノツメがたくさん咲いている。
さらに登ると、森林限界に出て、視界が一気に開ける。こっからは風化した花崗岩の砂礫地を歩いたり、花崗岩の岩場を歩くようになる。これから登る薬師岳と観音岳も見えてくる。
岩場を下って、薬師岳小屋に到着する。ここでも寒いが、山頂部は風が強くてかなり寒いそうだ。みんな雨具の上着を着て出発する。薬師岳の山頂からの展望はすばらしい。山頂付近が雲に隠れているのは残念だが、観音岳から仙丈岳、そして白峰三山、富士山、奥秩父、八ヶ岳までほぼ360度の展望だ。
少しくだって観音岳への登りにかかる。山頂直下で、ちょっとザックが邪魔して登りにくい岩場があった。帰りはここが要注意であることを覚えておく。
観音岳の山頂に着くと、鳳凰三山のもう一つのピーク、地蔵岳が下に見える。観音岳は、鳳凰三山の最高峰だ。今まで見えなかった甲斐駒ヶ岳は、山頂部をすっぽりと雲に包まれて位置の分かっている人でないと、どこにあるのか分からないくらいだった。
集合写真を撮り、懸念された岩場のことを考え、子どもたちと岩場が苦手な人にソウンスリングを腹に巻いてもらって下山にかかる。懸念された岩場は、一応ロープを使ったが、問題なくみんな通過した。下っている途中で八ヶ岳は完全に姿を現し、仙丈岳や北岳ももう少しで雲が切れそうなため、薬師岳山頂で少し長い休憩を取る。しかし、雲は完全には取れてくれなかった。
昨晩、テントに泊まったSUさんは一足早く薬師岳小屋に向かった。薬師岳小屋でデポ下荷物をザックに詰め、ちょっと早い昼食タイムを取り、下山にかかる。
長い下りは、元気だったR君も早く着きたいというようになるくらい、足に応える。ようやく夜叉神峠に着き、中休止。白峰三山は、昨日よりよく見えるようになったが、最後まで山頂はすっきりと見えてくれなかった。
夜叉神峠に着くと、もうタクシーが待っていてくれた。甲府駅近くの風呂で下ろしてもらって、汗を流し、すっきりして電車に乗ることができた。SちゃんもR君も、最後まで本当にがんばったね。次はいよいよ最後の薬師岳だね。 記:網干
《参加者の感想》 元気一杯のR君は最初から最後まで飛びはねるように歩き通しました。下山時に登ってくる人に挨拶しながら「頂上、楽しいよ!」とR君が言うと登山者の方は「あー、ありがとう!」と嬉しそうなお顔をされていました。 子供は少なかったので、会う人会う人に「すごいね!」とか「がんばってね!」など声をかけてもらい二人とも嬉しかったようです。 Sちゃんは小屋の雑記帳に「今日登ってきたみなさん、(声を掛けてくれて)ありがとうございました」と書いていました。先頭部隊はペースが速かったので、途中はSちゃんが後続部隊のトップを歩く場面がありました。Sちゃんは「みんなついてきている?」とか「ペースこのくらいでいい?」など気を配る様子もみせつつ、ちょうどよいペースを保ち歩いてくれました。それぞれに人を思いやる気持ちがとても暖かく感じられた山行でした。 記:M.Yさん
子ども登山4回目は南の薬師岳、標高差は累計で片道1700近く、距離も20キロある。わたしは行く前にそんな変な計算をしてしまうくせがある。そんな計算をすることもなく、子供たちはリーダーから1枚の地図をもらって興味深々、元気いっぱい出発。その笑顔とパワーに導かれながら、山を歩いているうちにその計算もいつのまにか飛んでました。
高山植物は思ったより咲いてなくて、まだ花期は早いのかなと思ってたら、岩の影にそっと咲いてる花が。ちょっと気がつかない場所。それが貴重なタカネビランジだとは。南アルプスにしか咲かない、それも8月の花という。あなたに会えてよかった。
計算してるときから観音岳までいければいいなと思ったことがかなって、地蔵岳、オベリスクが上から見える。天気はやや曇り、でも太陽が燦々と降り注ぐこともなく、歩きやすくてよかった。眺望もばっちり。富士山もシルエットのようにそこにあり、南アルプス連峰がずらっと並んでいる。美しすぎる。下界の暑さを忘れるひととき。ちょっと寒すぎてあったかいコーヒーをいただけた。それがすごく美味しかった。
この山行、反省することもありました。出だしが早すぎて、オーバーペースになってしまったこと。男性陣の思いやりに救われ、Kさんもだんだん元気になってきて、一緒に山頂まで歩けて無事に帰ってくることができてよかったです。 今回の子供登山山行、我が家の孫たちはどうだったろうと考えました。みんながいればやっぱり登れるのだろうか?きっと仲間がいろんな話をしてくれたり、お菓子もらったり、手を繋いだりしてもらって登れちゃうんだろう。
Aリーダー、いつも楽しく山行を盛り上げていただき、ありがとうございます。山ってやっぱりリーダー次第で苦しい場面も楽しい場面になっていきますね。人のちからの強さを感じます。参加者の皆さん、いつも教わることばかりです。あたたかな、叱咤激励ありがとうございました。 記:S.Kさん |
第7回自然と親しむ子ども山登り教室(薬師岳・観音岳)山行報告